まさお三月さんの作品は「ほんわか」の中に「せつなさ」を交えた話が多く、派手さはないけれど、読んだ後に胸にじんわりと響いてきます。
作品の中には、必ずメガネ男子が出てくるので、メガネフェチにはたまりません。
Hシーンは、あまり多くなく、事後やHを匂わすようなシーンを上手く使っています。
時々、すごい濃厚な場面も出てきて、そのギャップに驚かされますが、基本的にはエロよりも話重視の作家さんです。
まさお三月とは?BL作家
まさお三月さんは、埼玉在住のBL漫画家です。最初のコミックが出版されたのが、2008年ですので、中堅どころの作家さんでしょうか。作品自体は、それほど多いという感じではないですが、コツコツと誠実に続けている印象が強い作家さんです。
攻め、受けともに「天然」「素直」「真面目」なキャラが多く、ユーモアを交えて「ほんわか」と優しさを感じる話を得意としています。
線が細く、ゴテゴテしていない絵柄はスッキリとしています。天然ぶりを発揮している時やボケっとしている時の表情が、目が点になるのも特徴です。この表情も笑えます。
まさお三月さんは、作品のCD化もなく小説の挿絵もしていません。作品は漫画だけというのも珍しいですね。
まさお三月のおすすめの連載作品5つを紹介!
そんなに目立つような作家さんではないですが、心に染みる、とても素敵な作品を描かれてます。そんなまさお三月さんのおすすめの作品を5つ紹介します。
①『目を閉じる前に』
お勧め5作品のうち、一番古い作品で、いわゆる身代わり物です。誰かの代わりに抱かれるというせつなく胸の痛いシチュエーションが好きな方にお勧めします。私も大好きな設定です。しかし、この話はよくある「せつなさ」だけではありません。そこに笑いがあります。
攻めの宗一は「真面目」で「天然」「メガネ男子」、受けの夕太もまた「天然」で、その上「一途」「健気」です。宗一は、夕太の兄の同級生で、学生時代の家庭教師でもありました。そんな二人がHをするようになって5年以上経つのに、夕太は、宗一が本当に好きなのは自分の兄だと信じています。
抱かれるのは嬉しいけれど、自分一人の片思いに胸を痛める夕太。いつまで、こんな関係が続くのだろう、そろそろ止めなくてはと夕太が考えていたところ、事件が起こります。
そこで発覚する二人のすれ違いの気持ち。5年もですよ。
なぜ二人とも5年の間に気がつかない!と心の中で叫びます。まさお三月さんの得意とする天然キャラは、相手の機敏が読めません。
そこが天然たる所以で「せつなさ」が緩和されて、クスリとさせられますが、じんわりと心を打つのです。やっとお互いの気持ちが通じ合った後の宗一の「あまあま」と「メロメロ」ぶりにも、ニヤニヤします。
Hシーンもありますが、表情で見せているので、濃いHシーンが好きな方には物足りないかもしれません。BL初心者の方や、話重視の作品が好きな方に読んで頂きたい本です。
②『夜が明けても』
攻めの卯一郎は「サラリーマン」「メガネ」「スーツ」で、まさお三月さんが得意とするキャラクターですね。私もこの三拍子、大好きです。ちなみに、卯一郎は会社でだけ「メガネ」をかけていて、実はだてメガネという設定も萌えます。
まさお三月さん、どんなにメガネが好きなの!と突っ込みを入れたくなりますね。受けの真も「サラリーマン」なのですが、残念なことに「スーツ」は着ていません。
受けの真が「健気」で「強気」だけど、ちょっと「天然」という、これまた、まさお三月さんのお得意のキャラクターです。
卯一郎は、酔った勢いで一夜を共にした真に懐かれます。卯一郎は酔っていて何も覚えていないので、懐いてくる真が煩わしくとたまりません。それでも流されるように友達付き合いを始めます。
真は邪険にされてもめげずに、卯一郎の心の垣根を飛び越えようとします。それなのに、いざ飛び越えた途端に逃げ出してしまう真。今度は反対に追いかける卯一郎。お互いの「天然」ぶりがすれ違いに繋がっていく話です。
肝心のHシーンですが、まさお三月さんにしては、かなり多目です。汗の流れる反った背中や、乳首を舐め上げる舌、合体した時に少し見える毛など、わりと生々しい表現もあります。真の上気した頬に涙目は、ぐっときます。
「メガネ」あり「エロ」あり「ドキドキ」ありです。「メガネフェチ」の方には、絶対に読んで頂きたい本です。
③『求めてやまない』
まさお三月さんには珍しく、主人公がメガネをかけていません。メガネフェチにとっては残念ですが、話自体は、いつものまさお三月さんらしく、ほのぼのと進んで行きます。
「天然」で「自己中」「傲慢」の攻めの辰巳と、「世話焼き」「真面目」「優しげ」な受けの忍が主人公です。
ある日、忍の勤めるカフェに客としてやってきたのが辰巳で、その時の辰巳の態度が横暴で最悪です。そんな辰巳にいい印象は受けなかった忍ですが、辰巳は忍の作る料理の味が気に入って毎日通ってきます。
定休日に店にやってきて店が開いてないと忍に文句を言ったりするのですが、その天然ぷりにクスっと笑います。
辰巳が天然で何の悪気もなく、忍の料理が食べたいから、忍と一緒にいたいから、という自分の気持ちだけで突っ走ってしまうのが面白いですね。忍は、そんな辰巳に対して世話を焼くうちに、友情を超えた気持ちを抱きます。
命令口調で、偉そうにしている辰巳ですが、忍に対してだけは甘えてくるのです。多分、無自覚だと思います。忍のことをギュッと抱きしめたり、料理をしている忍の後ろのピッタリとくっついて離れない辰巳は、本当に可愛いのです。忍がこんな辰巳のギャップに惹かれていくのも当然でしょうね。
Hシーンは、あまり濃厚という感じではありません。上半身の絡みがの方が多く、忍がシャワーを浴びているところで、忍のおしりが見られます。たがが外れた辰巳のガツガツぶりにも笑えます。
この「求めてやまない」は、そんなに大きなトラブルなどもなく進んでいきます。辰巳の「俺様」が、忍に対する「執着」と「あまあま」ぶりに、ほのぼのと楽しく読むことができます。気持ちのすれ違いにドキドキです。あまり濃いものは苦手という方に読んでいただきたい本です。
④『それでも構わない』
「それでも構わない」は、攻めが「メガネ」の高峰で、「天然」「一本気」「世間知らず」「真面目」です。BLの枠に、はまらない言葉が並ぶのも、まさお三月さんの作品の特徴かもしれません。受けの奥村は「世話焼き」「健気」そしてこちらも「天然」です。
得意先の営業である高峰は、あまりにも世間知らずで人間らしさが欠けています。そんな高峰を少し鍛えて欲しいと、高峰の上司に頼まれる奥村。
「世話焼き」の奥村は、仕事を超えて高峰と友人関係を築いていきますが、今まで友人がいたことのない高峰は、友人の距離感がわかりません。
キスをしたら恋人で、キスの前は友人と奥村に教えられて、それを信じ込む高峰。奥村を好きになって友人よりも先に進みたい高峰は、奥村の言葉を信じて強引にキスをして、恋人になろうとします。しかし人間の心はそんなに単純ではありません。
なかなか恋人になってくれない奥村に、純粋に一直線に進んでいく高峰が本当に可愛いのです!!なかなか思い通りにならない恋は、辛いはずなのに、まさお三月さんのユーモアで、優しく心地いい話になっています。辛さとユーモアのバランスがとても上手い作家さんですね。
Hシーンはそれなりにありますが、そのものズバリというよりも行為中の二人の表情がものすごくいいのです!最初は胡散臭い笑顔だった高峰が、本当に嬉しそうに笑います。そして余裕のない顔や頬をほんのり染めた顔は、幸せそうです。それを見つめる奥村も満足そうで優しげで、読んでいるこちらまでほっこりした気分になってきて、優しい気持ちになれる作品です。BLは読みたいけれど、ハードなものはちょっとという方にいいようです。
⑤『ただ思うことは』
今回のメガネ男子は、普通の「サラリーマン」の攻めの木宮です。そして「可愛い」「世話焼き」の受けの長岸の話です。同級生だったサラーリマンの話で、高校の頃からずっと片思いをしている話。もうBLでは王道の話です。
ただまさお三月さんが描くと、少し違ってきます。なんといっても主人公たちが、天然です。天然すぎて、思考が一回転半ぐらいしてしまいます。だから「せつない」のです。せっかく思いが通じたはずなのに、木宮の言葉が足りなかったり、長岸のネガティブ思考に、なんでこうなるの!と胸がグワンと痛くなります。
言葉を略してしまう木宮の言いたいことを上手く察してくれる長岸なのに、自分のこととなると木宮が何を言いたいのかわかりません。このあたりのすれ違いもユーモアたっぷりに描いていて、まさお三月さんらしさ満載です。
Hシーンはほとんどありません。1回目のHが事後の裸のシーンで、2回目も行為中のシーンはありません。紆余曲折があって、やっとたどりついた2回目のHシーンの嬉しそに微笑む二人には、ほろりとさせられます。
Hシーンよりも話重視の本の方が好きな方向けだと思います。
まさお三月のTwitterアカウントはどれ?
まさお三月さんは、ツイッターをやっています。
アドレスは、https://twitter.com/masao3_infoになります。
アカウントは、@masao3_infoです。
仕事の情報などを載せているようですが、2020年2月から始めたようなので、つい最近ですね。現在連載中の作品のことも呟いているので、一度覗いてみてはいかがでしょうか。
まさお三月の公式ホームページは?
まさお三月さんは「橙色に染まれ」というブログをやっています。
http://orange-march.jugem.jp/
あまり更新はされていないようですが、まさお三月さんが好きな方は覗いてみてはいかがでしょうか。
私が思うまさお三月の作品の魅力!
「天然」キャラが、まさお三月さんの最大の特徴で、他にはない魅力だと思います。
主人公のどちからは「天然」です。重くなりがちな、すれ違い違いや長い間の片思いの「せつない」話が、「天然」キャラで緩和されています。
そしてまさお三月さん独自のユーモアが加わって、ほのぼのとした話に仕上がるのです。この和み感やほっこり感は、他の作家さんには出せない味だと思います。
Hシーンはあまり多くはなく、行為自体よりもその時の表情がとても魅力的です。
Hの時の上気した表情にドキドキさせられ、すれ違いに胸キュンもあり、最後にはほんわかとした気持ちで読み終わります。疲れて重たい作品は無理!という時に読めば、癒されること間違いなしです。
まとめ:「メガネ男子」が盛り沢山で「天然」という独自感を持っている作家さんです。
まさお三月さんは天然ワールドという独自の世界を持っています。「天然キャラ」を描かせたら、おそらく右に出る人はいないでしょう。
「メガネ」率もかなり高いです。攻めが「メガネ男子」の時は天然気味で、受けが「メガネ男子」の場合は、可愛い系になります。メガネフェチの方には堪らないですね。
ちなみにまさお三月さんのツイッターの画像も、眼鏡になっています。
天然ワールドの話は、線の細い繊細な絵柄と相まって、ほんわかとした読後感のいい作品になっています。
「天然」が故に、すれ違いや仲違いもしますが、くっついた後は、めちゃくちゃ「あまあま」です。蕩けるような甘さに、心和み、疲れた心に染み渡ります。
今のまま変わらずに独自の世界を突き進んで頂きたいな、と思います。
