作品

好意を持つ相手の興奮を誘発!フェロモンBL『ドラッグレス・セックス』

性別を問わず患者自身に好意を持つ者に対して性的興奮を誘発してしまう奇病、フェロモン症。抑制剤によってある程度は症状を抑えられるものの、相手の好意が大きいほどに強く作用してしまうという厄介な性質が……。

フェロモン症にかかった男たちの恋愛模様を描いたエンゾウさんのオムニバス作品『ドラッグレス・セックス』をご紹介します。

『ドラッグレス・セックス』とは?ストーリーや作者

『ドラッグレス・セックス』はエンゾウさんによるBLコミックです。2015年より麗人にて連載され、2016年にバンブーコミックス麗人セレクションよりコミックスが刊行されました。

性別を問わず、患者自身に好意を持つ者の性的興奮を誘発してしまうフェロモン症を題材に、オムニバス形式でお話が展開されます。

オフィスデリで働く杉野と、そのビルで働いている真面目なサラリーマンの桧木。高校生でフェロモン症が発症し女の子を食いまくりの不良・辰見と、地味で根暗なオタク男・戌井。フェロモン症の抑制剤の開発をおこなっている研究員の無良と薬師寺の、3組の物語です。

作者のエンゾウさんは『ドラッグレス・セックス』のほかにも、さまざまな題材でBLを描いている人気の作家さんです。留学生と大学職員の恋を描いた『マザーズ スピリット』はストーリーのあたたかさから評価が高く、こちらもおすすめの作品になっています。

『ドラッグレス・セックス』の魅力

『ドラッグレス・セックス』は、「フェロモン症」という病気により繰り広げられる濃厚なエッチの数々が魅力のひとつです。フェロモン症が発症すると、好意を持つ相手の性的興奮を誘発してしまうため、相手は理性のタガが外れてしまいます。

薬によって症状を抑制することも可能ですが、薬を飲ませてもらえなかったり、あえて飲まなかったりなど、フェロモン全開状態でのセックスは強烈。さらに、フェロモン症を発症したのが片方だけではなく、両方だったら……など、エッチな展開が目白押しです!

そして、濃厚なエッチだけではなく、フェロモン症をきっかけに芽生えた恋が進展していくストーリーがおもしろいのもこの『ドラッグレス・セックス』のおもしろいポイントです。

特に「辰見と戌井」編は続きとなるコミックス『ドラッグレス・セックス[辰見と戌井]』も出ています。二人がラブラブになるまでのお話や、成長した後の話などがじっくり描かれていますので、ぜひこちらも読んでみてください。

私が『ドラッグレス・セックス』を読んだ感想5つ

私が『ドラッグレス・セックス』を読んでオススメしたいと思ったポイントを5つご紹介します。

    ①好意を抱いているのはどっち?「杉野と桧木」編
    ②ヤリチン不良を落としたのは根暗オタク!「辰見と戌井」編
    ③抑制剤開発のための被験者は……?「無良と薬師寺」編
    ④同時収録作もそれぞれが尖った作品でおもしろい!
    ⑤音声になるとさらにエッチでドキドキ。ドラマCDもオススメ

①好意を抱いているのはどっち?「杉野と桧木」編

真面目なサラリーマン・桧木はフェロモン症を発症してしまうが、自分は人から好かれるタイプではないため問題ないと考えていた。しかし、桧木がお昼を買いに行くオフィスデリで働く杉野だけは、自分に好意を抱いているかもしれないという不安が。

弁当を買いに行くとなにかと構ってくる杉野にどきっとしてしまう桧木は、トイレに逃げ込むが、そこに杉野が現れる。そのまま個室に連れ込まれ、やはり自分のフェロモン症によって彼の性的興奮を誘発してしまったのだと焦る桧木。

けれど、杉野は落ち着いた様子で、自分がフェロモン症であることを明かす。つまり、好意を抱いていたのは杉野ではなく自分だと気付いて……。その事実に、普段はクールで無表情な桧木が真っ赤になってぼろぼろと涙をこぼす様は必見です!

②ヤリチン不良を落としたのは根暗オタク!「辰見と戌井」編

高校生の辰見はフェロモン症を発症していたが、女好きのため抑制剤は飲まず、学校内でヤりたい放題。教育実習生からクラスメイトまで食いまくりの辰見だったが、これからセックスしようとしたところに居合わせた戌井が自分のフェロモンに反応していることに気付く。

戌井はクラスメイトで根暗なオタク。話したこともない男が自分に好意を抱いていると知りおもしろくなった辰見は、抜くのは男同士のほうがツボが分かっていて気持ちいいらしいとして戌井を誘う。

戌井に抜いてもらい、悪くないと思った辰見だったが、そのまま事態は一変。戌井に押し倒され、後ろをいじられ挿入されて……? どうして戌井が辰見を好きなのか、その理由がおもしろくて笑えます。どろどろにされる側にされた辰見の表情にも注目です!

③抑制剤開発のための被験者は……?「無良と薬師寺」編

まだフェロモン症が国民病と呼ばれるほど爆発的に流行するより少し前の話。性的興奮を誘発させるフェロモンを過剰分泌する症状が見つかり、抑制剤の開発が急務となっていた。無良と薬師寺は生化学研究所の研究員として、抑制剤の開発をおこなうことに。

ある日、二人で研究室にいたところ、薬師寺は無良から甘いにおいが漂っていることに気付く。それによりめまいや動悸、呼吸の乱れや体温の上昇があった薬師寺は、無良に被験体としてサンプルとなる精液を求められる。

無良に一方的に身体の中を弄られ、イかされる薬師寺。さらにはそのまま挿入までされるが、次第に無良にまで変化が……。研究といいながら最後までセックスをしてしまう二人。1話の中でリバが楽しめるエッチで美味しいお話です。

④同時収録作もそれぞれが尖った作品でおもしろい!

『ドラッグレス・セックス』のコミックスにはその他にも短編が収録されており、こちらも設定が尖っていておすすめの作品です。

「駄目な男」は、ゲイの水川と、妻と別居中の森山のお話。水川は、職場であるレストランでお隣に住む夫婦の仲違いを目にしてしまう。妻に出ていかれた森山は家事が何一つできない男で、見かねた水川は料理など一通りの家事を教えることに。

なんとか家事ができるようにがんばる森山に、それが妻に戻ってきてほしい一心での努力だと頭では分かっていながらも好意を抱く水川。そんな中、職場のレストランで森山が妻に花束を渡し、穏やかに会話しているところを目撃してしまう……。

「好きにしたいよ」は、強烈なまでに一途でストーカー気質な藤生と、それに辟易しながらも付き合う真澄のお話。藤生は生まれてからこれまでの真澄の写真を部屋の壁に貼った状態でセックスする超強烈なストーカー! 真澄はそれに呆れながら藤生を抱いています。

藤生が一方的に真澄を好きなように見える二人ですが、真澄も藤生を好きでなければこんな関係は続いていないはず。その真澄の好意がお話の最後にわかるのですが……これもまた強烈に歪んだ愛情なので、二人の愛の形を知りたい方はぜひこのお話も読んでみてください!

⑤音声になるとさらにエッチでドキドキ。ドラマCDもオススメ

『ドラッグレス・セックス』は2019年にドラマCD化もされました。杉野を駒田航さん、桧木を伊東健人さん。戌井を江口拓也さん、辰見を古川慎さん。無良を高橋広樹さん、薬師寺を武内健さんがそれぞれ演じています。

作品のテーマがフェロモン症なので、ドラマCDも濡れ場たっぷり。SEやBGMが抑えめなので、キャストの演技を堪能することができます。2枚組で原作を余すところなく音声化している贅沢な作品です。

特に「辰見と戌井」編は続刊の話も含めて音声化され、ストーリーもしっかりと描かれています。戌井のぼそぼそと一本調子な喋り方はまさにキャラクターにぴったり! 辰見も最初のオラオラな雰囲気から、戌井にいいようにされてとろとろにされていく変化は必聴です。

『ドラッグレス・セックス』が読める電子書籍サービスは?

Kindle
イーブックジャパン
ブックライブ
紀伊國屋書店
リーダーストア

まとめ:自分に好意を持つ相手の性的興奮を誘発するフェロモン症により乱れる恋模様『ドラッグレス・セックス』がオススメ

『ドラッグレス・セックス』は、自身に好意を持つ者の性的興奮を誘発してしまう奇病、フェロモン症のお話です。相手の好意が大きいほど強く作用してしまう厄介な性質があり、その対象は性別を問いません。

オフィスデリ店員とサラリーマン、根暗オタク高校生と不良ヤリチン高校生、そしてフェロモン症の抑制剤を開発している研究員たち。フェロモン症をきっかけに巻き起こるそれぞれの恋模様とエッチの様子が描かれています。

どのお話もエッチは濃厚で、フェロモン症の抑制剤を飲まない状態でのセックスは特に強烈! エンゾウさんの描くキャラクターたちのセクシーな表情をがたくさん堪能できます。

フェロモン症によって引き出された興奮によるどろどろなエッチを読みたいと思ったら、ぜひ『ドラッグレス・セックス』を読んでみてください!